アンガマン・バス(英訳社名:Ungermann-Bass K.K.)は、かつて存在したアメリカ合衆国 Ungermann-Bass, Inc.の日本法人である。

概要

1983年(昭和58年)1月、Ungermann-Bass, Inc.の日本法人として、大嶋章禎(現在はアライドテレシスホールディングス代表取締役社長)によって設立。同社のイーサネットスイッチ、LANカード(NIC)等の輸入、国内販売を行っていた。

1988年には三菱商事との合弁でネットワンシステムズ株式会社を設立、1989年には松下電工(のちのパナソニック電工)との合弁で松下ネットワン株式会社(のちにパナソニックESネットワークスを経て、現・パナソニックEWネットワークス)を設立した。ネットワンシステムズ、松下ネットワンの社名は、Ungermann-Bass.Incが開発したルーティングプロトコル・UB Net/Oneに由来する。

1993年、UBネットワークス株式会社(英文社名:UB Networks k.k.)に社名変更。しかし、1997年に米UB Networks, Inc.がフランスの通信システム・装置メーカーであるアルカテル(現・アルカテル・ルーセント)に買収され、日本法人は清算、解散した。

沿革

  • 1983年(昭和58年)1月 - アンガマン・バス株式会社を設立。
  • 1988年(昭和63年)‐ 三菱商事との合弁でネットワンシステムズ株式会社を設立。
  • 1989年(平成元年)- 松下電工(のちのパナソニック電工)との合弁で松下ネットワン株式会社(現・パナソニックESネットワークス)を設立。
  • 1993年(平成5年)- UBネットワークス株式会社に社名変更。
  • 1997年(平成9年)‐ 仏アルカテル(現・アルカテル・ルーセント)による親会社の買収に伴い、日本法人は清算され、解散。

技術

  • UB Net/One(Ungermann-Bass Net/One)
    • Ungermann-Bass.Incの開発したルーティングプロトコル。エンドノードとXNSを使って通信し、helloパケットとpath-delayメトリックを用いる。通常のXNSノードとは異なる方法でXNSプロトコルを利用する。
  • PC-NIUシリーズ
    • PCの拡張スロットに挿入するLANボード。PC-NIU発売当時のPCに使われていたCPUはi8086からi80286程度の処理能力が低いものであり、TCP/IPなどのLANプロトコルの処理をPC搭載のCPUで処理することによるアプリケーションの処理速度低下が著しかった。これを解決するためにPC-NIUではボード自体にi80286CPUを搭載し、LANプロトコルの処理を行わせていた。
    • CPUを搭載したことにより、PC-NIU自体の消費電力が大きくなり、拡張スロットの電源供給能力が低いNEC社製PC-9801シリーズではPC-NIUが2スロット分の電力を消費する結果となった。全てのスロットに拡張ボードを挿入して使用するためには、PC-NIUに別売りの外部電源ユニットを接続する必要があった。

関連項目

  • w:Ungermann-Bass
  • パナソニックEWネットワークス - 旧・松下ネットワン、パナソニックESネットワークス
  • ネットワンシステムズ

外部リンク

  • ITmedia - ラルフ・アンガーマン(Ralph Ungermann) ~ザイログ、アンガーマン・バス創設者~

脚注


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