久慈駅(くじえき)は、岩手県久慈市中央三丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・三陸鉄道の駅である。
JR東日本の八戸線と、三陸鉄道のリアス線(北リアス線)が乗り入れ、両線とも当駅が終着駅である。なお、両社は独立した駅舎を持っている。
歴史
- 1930年(昭和5年)3月27日:鉄道省八戸線の駅として開業。
- 1975年(昭和50年)7月20日:日本国有鉄道久慈線開業。
- 1978年(昭和53年)3月:現在の駅舎が竣工。
- 1982年(昭和57年)11月15日:貨物の取り扱いを廃止。
- 1984年(昭和59年)4月1日:久慈線が三陸鉄道北リアス線に転換。
- 1985年(昭和60年)3月14日:荷物の扱いを廃止。
- 1987年(昭和62年)
- 4月1日:国鉄分割民営化により、国鉄の駅は東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅となる。
- 12月:みどりの窓口を設置。
- 1991年(平成3年):JR駅にオレンジカード専用券売機を設置(現在は撤去)。
- 2002年(平成14年)
- 東北の駅百選に選定される。
- 4月1日:三陸鉄道の久慈駅長廃止。三鉄ツーリスト久慈営業所を設置し、当駅の出札業務を兼務。
- 2005年(平成17年)12月10日:種市駅・陸中八木駅管内が当駅の管理下となる。
- 2007年(平成19年)4月1日:三鉄ツーリスト久慈営業所が廃止。
- 2011年(平成23年)
- 3月11日:東北地方太平洋沖地震とこれにより発生した大津波により八戸線・北リアス線ともに不通となる。
- 3月16日:北リアス線のうち陸中野田駅 - 当駅間で営業再開。同年3月31日まで運賃無料。
- 2012年(平成24年)
- 3月17日:八戸線の運転再開。
- 4月1日:北リアス線の運転再開区間が延伸し、田野畑駅 - 当駅間の運転を再開。
- 2013年(平成25年)
- 4月1日:三鉄の駅業務を特定非営利活動法人久慈広域観光協議会に委託。
- 6月17日:JR駅舎を琥珀をイメージした駅舎に改装。
- 2018年(平成30年)3月31日:JR待合室内の立ち食いそば店がこの日限りで閉店。
- 2021年(令和3年)3月13日:JR久慈駅での入換作業廃止に伴い、早朝夜間駅員不在となる。
- 2022年(令和4年)4月1日:JR久慈駅が業務委託駅となり(JR東日本東北総合サービス委託)、久慈駅長が廃止され八戸駅長管理下となる。
- 2024年(令和6年)10月1日:JR東日本(八戸線)でえきねっとQチケのサービスを開始。
駅構造
JR東日本
島式ホーム1面2線を有する地上駅である。駅舎とホームは構内踏切で連絡している。JR着発線からは三陸鉄道へ直通できる。
JR東日本東北総合サービスが受託する業務委託駅であり、八戸駅が管理する。
駅舎にはみどりの窓口、タッチパネル式自動券売機(オレンジカード対応)・待合室がある。なお、待合室内には売店併設の立ち食いそば店(伯養軒→NREみちのく→NRE運営)が長年営業していたが、現在は閉店している。ホーム中央に三陸鉄道ホームへの連絡階段があり、JRと三陸鉄道の乗継時間が短いときに限り利用できるが、現在は常時開放されており物理的には通行可能。
2013年(平成25年)には、三陸海岸の復興支援を目的として駅舎のリニューアルが行われた。久慈の特産である琥珀をイメージした黄褐色と黒色の外観になった。多目的トイレや車椅子用のスロープが新設された。待合室はコンコースと分離されて冷暖房が完備され、特産品の展示スペースを設けた。
乗務員宿泊所が設置されており、夜間滞泊が2本設定されている。
のりば
- 三陸鉄道リアス線方面への直通列車(2022年〈令和4年〉5月現在は定期列車としては設定なし)は2番線を使用する。
三陸鉄道
単式ホーム1面1線を有する地上駅である。久慈広域観光協議会が受託する簡易委託駅(ただし三鉄社員が日中常駐しており、団体旅客対応を行う)。出札業務のみ行い、一部時間帯の列車を除き精算は無人駅同様に車内で行う。
駅舎には出札窓口、自動券売機、売店、清雅荘弁当部のそば店、久慈市観光案内所(久慈市観光物産協会が設置し、久慈広域観光協議会に委託)がある。久慈市観光案内所でレンタサイクルを扱っている。利用は9時から18時まで。料金はデポジット制となっている(保証料を除き利用料金に充当)。
駅構内には、リアス線(久慈 - 宮古)の運行を担う運行本部久慈派出所(旧・久慈鉄道事務所→旧北リアス線運行本部→リアス線運行本部久慈派出所)があり、車庫のほか輸送指令所などがある。
駅弁
- 三陸鉄道久慈駅清雅荘弁当部
- うに弁当
利用状況
- JR東日本 - 2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員は139人である。
- 三陸鉄道 - 2022年度(令和4年度)の1日平均乗車人員は496人である。
2000年度(平成12年度)以降の推移は下記のとおりである。
駅周辺
駅舎近くには東西を結ぶ地下道が置かれている。なお、駅舎は西側にある。
西側
東側
バス路線
2018年(平成30年)6月26日より駅前バスロータリーの供用が開始された。JRバス東北、市民バス「のるねっとKUJI」、岩手県北バスによる以下の路線バスや高速バスが発着する。
その他
- 「八戸線の終着駅であり、陸中海岸国立公園の北の玄関口」として、東北の駅百選に選定された。
- 三陸鉄道の久慈駅舎・ホームは、2013年(平成25年)の4月から9月まで放映されたNHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」で、北三陸鉄道・北三陸駅として撮影された。
- 三陸鉄道の駅の愛称は「琥珀いろ」。久慈市が琥珀の産地であることに由来する。
隣の駅
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
- ■八戸線
- 陸中夏井駅 - 久慈駅
- 三陸鉄道
- ■リアス線
- 陸中宇部駅 - 久慈駅
脚注
記事本文
利用状況
JR東日本
久慈統計書
関連項目
- 日本の鉄道駅一覧
- 久地駅 - 同音異字の駅。
外部リンク
- 駅の情報(久慈駅):JR東日本
- 久慈駅:三陸鉄道



